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医療ニュースハック

日々進歩する医療のニュースを取り上げ、考察を加えて深堀していく。

MERS感染、普通の日本人が感染予防にやるべき事とは

2015年5月以降に韓国を中心として感染が広がっている中東呼吸器症候群いわゆるMERSコロナウイルスが日本にも上陸、感染が広がることが懸念されている。

 

WHOは緊急委員会を立ち上げ専門家を6月16日に招集する(出典:NHK二ュース)など、今後の感染対策に乗り出しているMERSだが、日本へ上陸するにあたって、どのような対策を個人が取るべきなのかをまとめてみたい。

 

確実に効果のある対策にするため厚生労働省の発表に準じて記載したい。また、具体的な内容については調べた部分もあるので都度、出典を記す。

 

MERSコロナウイルスとは。症状と特徴

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まず、簡単にMERSについての特徴を記載したい。

  • 主な症状は発熱・せき・息切れ重症化すると肺炎など。また下痢などの消化器症状も。
  • 無症状や軽症例もあるが、糖尿病・高齢者など基礎疾患のある場合、重症化しやすい
  • 症状による死亡率は約40%(WHOに報告された例から)
  • 感染経路は咳やくしゃみなどの飛沫感染・皮膚やドアノブ等の接触感染が主
  • ヒトからヒトへの感染はありうる(インフルエンザのように持続的に感染はしないとされている)

出典:厚生労働省発表より

 

個人が出来る対策について

感染が疑われる場合

 渡航歴や周辺の感染状況により、感染が疑われる場合、まず、かかりつけ医に行くことは避ける。このような感染症の対策の大前提として屋外に出ないことが基本的に推奨されている。感染が疑われる場合、最寄りの保健所に直接行かず、まずは連絡し、その後の処置の指示を待つことがその後の感染予防につながる。

 

日本人が出来る対策①:感染対象地に渡航しない

 まず一般の人に出来る対策としては、まずMERS感染の対象地域に行かないことがある。MERSの感染情報としては国立感染症研究所の発表が詳しい。6/16日現在韓国を中心とする25カ国が対象とされている。

 韓国を中心とした中東・その他地域の渡航は慎重に検討する必要がある。

 

日本人が出来る対策②:自分自身への感染を予防する

 国立感染症研究所感染症疫学センターおよび国立国際医療研究センター病院国際感染症センターの発表から、自分自身のMERSへの感染対策をまとめる。この発表では院内感染対策とされているが、一般のサラリーマン、主婦の方々でも行える点を抜粋した。

  • 人ごみは避け、咳・くしゃみをしている人から離れる
  • 屋内の場合、換気を行い、人が高頻度に接触する箇所には消毒用アルコール等を用いて清潔な状態にする
  • マスク・手袋・眼の防護具(フェイスシールドやゴーグル)を用いて粘膜からの感染を防ぐ
  • 渡航歴などから感染が疑われる人との高濃度の接触を避ける

等がある。

 

現実的にはサージカルマスク

 現実的に実施可能な対策としては、やはりマスクがあるだろう。医療従事者にはN95マスクの着用が推奨されている。このN95マスクは非常に感染予防には効果的であるが、1枚当たり安い物でも200円前後と毎日の予防には高い

 

 国立国際医療研究センター国際感染症センター長の大曲貴夫氏によると、MERS対策に関してはサージカルマスクで十分であるとの事であるので、現実的な対策としてはマスク着用と人ごみを避けること、また消毒用アルコール、キッチンハイターなどでの滅菌が重要であるだろう。

 サージカルマスクであれば1枚大体10円以下でも購入可能であり、毎日の感染予防としてはそれほど負担にならない

  Amazonで調べてみると、医療現場用のサージカルマスクでも10円以下で購入することが出来るようである。この様な製品を使っての感染予防も対策としては非常に重要であろう。

 

以上、感染対策について、各機関の発表を基に一般人でも行える対策をまとめた。

 

 2015年6月16日現在、岸田外相「MERS 日本人の感染なし」 NHKニュースによると日本人の感染者はいないとされているが、物理的距離が非常に近い韓国での感染が日本へも広がることは容易に予測できる。今回の記事が少しでも皆様のMERSの感染予防につながれば幸いである。また間違った記載等ありましたらお教えいただければ幸いです。

スマホで「安価」に「どこでも」網膜の画像診断が出来る「Peek」

網膜の画像診断がどこでも安価に可能になる「Peek」

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ついに、高価な医療器具の代わりに安価な「スマートフォン」を用いて診断をする新たな医療の時代が来たかもしれない。クラウドファインディングで資金を集めていたpeekであるが、このたび資金が集まったとして予約受注を始めているという。

 

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アステラス製薬の将来性は?後発品、ジェネリックの影響と新薬計画

2015年5月27日にアステラス製薬経営計画2015-2017が発表された。

アステラスの将来ビジョン、特許満了に伴う影響、新薬の展望を考察していきたい。

 

アステラスはこれからも明日を照らせるのか

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2014年の10月武田薬品工業を株式時価総額で追い抜き、医薬品業界において株式時価総額ではトップとなったことは記憶に新しい。

 一見、非常に好調に見える医薬品メーカーだが、実は同時期に早期退職を募っているなどした、経営の効率化にも望んでいた。

 

特許満了に伴う、ジェネリックによる大打撃

 これだけ後発品が出てくると、最大手メーカーであるアステラスの豊富なラインナップでは影響は大きかった。プログラフ・タクロリムス・ハルナールといった稼ぎ頭がジェネリックメーカーによって食われていき、2010年には大幅な減収となったが、国内の状況がこう一変してしまった現在、今後も大きな減収が見込まれる

 

2020年までに特許が切れる主力製品

 今後、特許満了が控えている製品としてアステラス製薬の各製品の売上高から見ても主力製品である、過活動膀胱治療剤「ベシケア」をはじめとする製品が17年〜20年に特許が切れる予定であり、2020年までは非常に厳しいと言わざるを得ない。

 骨粗鬆病薬「ボノテオ」、気管支喘息治療剤「シムビコート」、ARB降圧剤「ミカルディス」、鎮痛薬「セレコックス」、また抗がん薬「タルセバ」、抗菌薬「ファンガード/マイミカン」等が2020年までに特許が切れ、ジェネリックに食われることが予測されている。

 

 現状の政治体制では今よりも更に後発品比率を高める政策となる事は必須であり、これら製品の減収による減益は避けられない

 

今後の経営目標、ビジョンは?

 2015年までの経営計画によると、ジェネリッックへの参戦等の記載は経営計画になかった為、新薬創出とその価値の最大化に重きをおいた従来の経営方針へのブレが無いと言える。ここが非常にカッコいい点である。

 

 ベタニスやスーグラ等の成長品の価値の最大化を唱えつつ(これは当たり前である。しかし、SGLT2...)、今後の新薬についても言及している。

 

新薬創出メーカーとしての期待できる製品群

 新薬の創出についてもふれられていた。

既存疾患領域として「泌尿器」「 がん」「 免疫科学」 「腎疾患」「 神経科学」に取り組むとしながらも、新疾患領域として「 筋疾患」「 眼科」へと幅を広げた新薬の創出に取り組むとした計画である。

 またこれらは導出の可能性もあり、発売は別かも知れない。

 

OABに対する強いこだわり

 「腹圧性尿失禁」、「低活動膀胱」、「夜間他尿」と今後の製品群として、アンテッドメディカルニーズに対応した製品群を整えている一方、EB178が過活動膀胱で第3相実施中と、ベシケアの落ち込みをカバーする製品を構えている。さすがである。

 また、現在のベシケア/ベタニスの最大価値の創出からこれらの製品群を取り揃えることにより、泌尿器関連薬には強いアステラスはこのままより突き進むであろうと考えられる。ただし新薬であるから、これからの開発の結果次第ではあるのは言うまでもない。

 

がん領域では競争優位性を保てるか

 エンザルタミド(イクスタンジ)の早期前立腺がんでの適応を控えている。これがどれほどの売り上げ貢献に繋がるかが鍵であろう。

 また急性骨髄性白血病治療剤のASP2215の開発を進め、FLT3/AXL阻害剤としての最速上市を目指すとしている。

 がん領域においては特に、開発力には定評のあるアステラスがどの位スピード感を持った他社よりも早い上市を図れるかが、後発品の挽回、また余りある成長に繋がることになることはいうまでもない。

 

免疫領域では、面白い製剤が控えている

 関節リウマチを適応としたASP015Kをはじめとして、大きい市場へ挑戦する新薬が控えている。

 特に注目したいのはスギ花粉症の根本治療ワクチン(ASP4070/ JRC2-LAMP-vax)の開発である。もし仮に著効率が低くても、市場規模はあまりに大きい。ただ、あまり記載が無いことから、効果や売り上げに関しては推測すら出来ない。

 免疫群では、今後爆発的な売り上げを記録しそうな疾病に対しての挑戦が伺え、非常に期待出来る。

 

腎臓・神経はまずロキサデュスタット

 経口赤血球増多剤のロキサデュスタットが一番手の上市になるかが大きなポイントになるとしている。SGLT2阻害薬の各社発売を見ても思うが、やはり一番手とそのフォロワーでは、売り上げで大きな差になる事は確実であろうから、この製品も開発の力が特に売り上げに大きな影響を与える領域であろう。

 またアンメットニーズの高い精神・神経疾患、疼痛への新規メカニズム治療薬とされる、神経障害性疼痛治療薬(ASP8477, ASP3662) 、変形性関節症による疼痛・慢性腰痛治療薬(ASP7962) • 統合失調症に伴う認知機能障害治療薬(ASP4345)も控えている。(これらはPOC未取得の第1~2相群)

 

高い研究・開発力がどこまでカバー出来るか?将来性は「ある」

 2020年までに80%へと引き上げられる可能性が高い、長期収載品の後発品割合であるが、この2020年までに多くの主力製品が後発品への移行するアステラスの製品群。

 特に、特許切れ直後はこぞって後発品メーカーの営業が活発となり、切り替えられる恐れも多い為、大ダメージになることは必須である。

 ベタニス・スーグラ・イクスタンジの売り上げの更なる向上と、発売までのスピードアップによって、カバー、また収益を上げる事が出来るかが大きな転換点となることは明確である。

 

 畑中社長によると、発売を控えているそれぞれの製品の売り上げピーク時の予想は「3000億円規模」と、この特許満了の波を乗り越えられると発表している。

 後発品がこれほど控えているアステラス製薬であるが、開発中のラインナップからも成長を見込めるのではないかと私は思っている。今後のアステラスの動向に注目、また期待したい。

(出典:https://www.astellas.com/jp/corporate/news/pdf/20150527_Jp.pdf

 

耳掛け補聴器に新製品!「DREAM FASHION POWER」これはスゴい...

デンマークのワイデックス社より、DREAMシリーズの新しい耳かけ型補聴器、DREAM FASHION POWER(ドリーム ファッション パワー)を、2015年6月4日(木)に発売するというリリースがあった。

 

耳掛け型補聴器新製品の特徴とは

「DREAM FASHION POWER」という商品名での発売である。

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これは、ワイデックス社のDREAMシリーズの新製品であり、それらの性能、小型化に成功したモデルにみえる。

詳細については、当社のHPよりご覧頂きたい。

 

こんなにすごかったのか。最新の補聴器

 従来の補聴器に比べ、各性能は恐らく良いのであろう。防水加工やクリアな伝達、高寿命に達成等の記載があり、期待が出来る。

 私が、最も驚いたのはテレビ・電子機器とワイヤレスで通信することにより、ダイレクトにクリアな音で映像・会話を楽しめるとの記載がある。

 同社のHPによると、これは以前のワイデックス社のものも同様なシステムが組み込まれているものであり、これは非常に素晴らしいと思う。

 私自身、補聴器はつけていないので、実際の使用感はわからないのだが、この仕組みが上手く伝わるならば、従来より言われている「雑音・生活音も拾ってしまう」ことを電子機器からの音声ならばほとんど完全に防げる点である。100%その音のみを伝えることが出来るのならば、画期的であり、ここまで補聴器が進歩を遂げていたことに気がつかなかった。

 高齢者であれば、孫との携帯電話やインターネットを用いた会話などが、実生活よりもクリアな音で聞こえるかもしれない。

 

補聴器の種類とその選び方

補聴器の種類に関しては

耳かけ補聴器

耳あな補聴器

ポケット型

メガネ型

その他

とあるという。

 

日本補聴器工業会によると、今回の新製品の耳かけ補聴器の短所としては、汗が入りやすく、それらによる悪影響の恐れがあると記載がある。

この新製品に関しては、防水機能の搭載も記載されているので、耳かけ補聴器の欠点を補い、レベルアップした形の補聴器であると予測できる。

重さについては記載が無かったが、フォルムや歴史を見ても重すぎるということはないであろう。

 

補聴器の選び方とは

補聴器の選び方に関しては、この記事が分かりやすかった。

また、耳鼻咽喉科補聴器専門医の指導があると、より使いやすいとの記載がある。

補聴器相談医名簿:一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会にある、各地域の近隣の相談医より、一度相談するとより良いという。

 

今回紹介した商品だけでなく、他社の補聴器も見てみると、耳あな補聴器はほとんど他の人からは見えないものや耳の後部の骨を振動させて音を届けるものまであって、非常に興味深かった。

 

高齢化が進む日本において、間違いなく成長産業である補聴器メーカーにこれからも注目してきたいとおもう。

(出典:http://japan.widex.com/ ワイデックス社HPより)

クリニックや病院への「不満」の1位はアレ!

株式会社メディアコンテンツファクトリーによる、インターネットを用いた医療機関に対するアンケート結果が発表された。

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患者は何に不満を抱いているか?

20歳以上の成人男女へのインターネットを用いたアンケート結果である。

 患者が医療機関を選ぶ時代と言われて久しいが、このようなアンケートはどちらにも利益になるアンケートであり、面白い。

(出典:アンケート結果PDFより)

 

早速、結果への考察をしてみたい。

 

なぜ、その医療機関にかかる事になったか。

Q.医療機関を選ぶ際に、重視することをおしえてください(複数回答可)

という問いに対して、

 

最も多かった回答は

家や職場からの近さ(80%)

次いで

自分が受診する診療科目の 専門性の高さ(41%)

家族・知人からの評判(36%)

 

となっている。

 専門性の高さも患者は見ており、一方で「診療科目が幅広くあること」と答えた割合は16%であることから、多くの診療科目を標榜している医療機関よりも専門性の高い医療機関への受診を望んでいることがみてとれる。

 また地域コミュニティや家族同士での評判も36%と3人に1人はこれらの影響を受けて受診していることがわかる。

 

このように初診の患者さんが近くにある評判の医療機関にかかるとして、

どのような点に不満を持ち、再来院をためらうのだろうか

 

患者さんの不満とは?やはり「医師」が鍵を握る。

Q.医療機関を変えたいと思ったきっかけをおしえてください(複数回答可)

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このような結果となっている。

医師が合わせて40%の不満の原因ともなっているが、

よく言われている、待ち時間の長さも34%とやはり高く単体で見ると、最も多い。

物理的な距離による理由を除くと、医師の態度が良くないという項目が多くある。

 このアンケートは医療機関を変えたいと思った人を対象としたアンケートであり、実際にこのような経験を受けた事があるのだろう。

 しかし、患者数に対して医師数は勿論少なく、1人の医師による診察は100人を超えることもあるので、一概に医師の態度が全般的に悪いとはもちろん言えない。

 

 だが一方で、このようなドクターの態度・説明に対して怒りや不信感を抱いたことがある人がいる。

 男女別で見てみると、男性に比べ、女性の方がより医師の態度への不満が多いとの結果が出ている。

 

再来院の鍵を握るのは「態度・説明・待ち時間」

 大きく分けて、不満の原因となるのはドクターの態度・説明・待ち時間の長さであるのではないかと推測出来る。

 スタッフ、看護士への態度の不満に関しては、どちらも10%に満たず、一度来た患者がその医療機関を見限って、違う医療機関に行くことになる原因は医師が大きな鍵を握っていると改めて考察出来るアンケートであった。

(出典:https://www.atpress.ne.jp/news/62431

OTC医療品をネットで買ったことがある「19%」少なくない?

面白いプレスリリースがあった。

1年になる、OTC医薬品のインターネット販売であるが、それらの使い方等のアンケートが発表された。

常備品の補給の為のOTC薬インターネット活用は有効的である。

医療常備品のアンケート結果が記載されている。

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このグラフを見ても、現在では常備品の割合は以上となっており、

風邪や切り傷等の細かな外傷、目の乾きといった比較的程度の軽いものへの治療として常備品を使っていることがわかる。

 

アンケートの中で、取り上げられていたのはその使用期限であった。

 

使用期限が切れているかも知れない薬とは

使用期限に注目したアンケートであり、面白い質問である。

結果は

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と、目薬の使用期限に関して25%と期限が切れているだろうと答えた方が最も多かったという。

 

確かに、私の経験でも目薬を使い切った経験は無い。

なぜだろう。

 

使用期限が切れた目薬が及ぼす悪影響

眼科医師へのインタビューを行っており、

私の医院にも、「使用期限のきれた目薬を使ったところ、目が痛くなってしまった」と来院する方が、毎年数名います。中には、ラベルが擦り切れてしまい、いつに作られたものかも分からないような目薬を使っている方もいて、正直驚くこともあります。症状がひどいと、眼球の角膜上皮が大きく剥がれてしまい、「角膜びらん」と呼ばれる角膜上皮障害を起こしてしまうので、気をつけなければなりません。 

 との記載がある。

期限が切れてしまった際でも、目の乾き等で保管してあった目薬を使ったことがある人は多いだろう。

なぜ、使用期限が切れた目薬は使うべきでないのかも併せて記載があった。

一般の方が目薬を使うと、気をつけていても、点眼瓶の先端に「まつ毛」や「目やに」が触れてしまったりすることが少なくありません。また、手で触れてしまうこともあるでしょう。すると、そこから点眼薬に雑菌が混入してしまうことがあります。多くの目薬には防腐剤の塩化ベンザルコニウムが含まれていて、開封後の使用期限内であれば雑菌の影響は抑えられます。しかし、開封してしばらく経ってしまえば、雑菌の影響は避けられず、目薬の変質などにより、大きなトラブルにもつながりかねません。 

 確かに、目薬を使う際はどこかに触れてしまうことが多い。

この事が、他の医薬品にも言えることであるが、特に雑菌の混入による副次的な悪影響を及ぼしかねない。

使用期限が過ぎた常備品には特に注意が必要である。

 

OTC医薬品とその影響とは

使用方法や副作用・適正使用の面で取り上げられることが多い、OTC医薬品であるが、実際にユーザーはどの位使っているのであろうか

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恐らくこれが最新のデータであろう。

 

アンケート方法としては、インターネットを用いたものである為、国民と比較すると若干大きな値が出ているかも知れないが、

 

それでもインターネットを用いた一般用医薬品の購入割合は「19%」にとどまっている。意外と少ないというのが私の感想だ。

 

これからその割合が増えていき、その使用方法等について注意喚起がなされていくのであろうが、現状では大きな問題はすぐに出てこないのではないかと考察できる。

まだまだ一般用医薬品に関しては店舗での購入が日本では主流と言えるであろう。

 

インターネットがOTC医薬品・ドラッグストアをどのように変えるのかこれからも追っていきたい。

 

日経、飛ばし記事?ジェネリック協会「そんなこと言ってませんけど...」

2015年5月29日(金)の日経新聞によると、 行政改革推進会議において 2017 年度に後発品のシェア80%実現にあたり、 後発品メーカ側が同会議に供給体制に問題ないとの認識を表明したとの記載があったことから、日本ジェネリック製薬協会がその反論文を発表している。

 

日経新聞飛ばし記事?後発品協会が反論

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日本経済新聞の記事とは

2015年5月29日の記事の政治面にて、

『後発品「20年度80%」目標 3年前倒し求める』の中に、

21日の会議では、日本ジェネリック医薬品学会が「20年度までに80%という目標の達成時期は前倒しできる」と説明した。

との記載がある。

 

これに反論した形である。

 

「そんな事は言っていない」日本ジェネリック製薬協会の発表

一方、日本ジェネリック製薬協会のHPから

この日経新聞の記事に対する、発表を当日に行っている。

本日の日本経済新聞記事について

発表の概要は以下である。

 

そんな事言ってませんけど...

 

確かに、日経に記載されている、この旨の発言があったとされる、行革推進会議作成の議事概要を見てみるとそのような記載は無いようにみえる。

しかし、これについては議事録であるので修正される可能性もあり、一概に飛ばしとは言えないであろう。

 

後発品各社の考えはどのようになっているのか

実際の安定供給の面においては、21日の会議の中

新工場立ち上げ等の増産体制作りには、5年はかかるとの発言が出ており、

また先日のRISFAXにも同様の記載がある。

 

安定供給は出来るのか

会議資料・製薬協会の発表等により、今回の日経新聞の記載は間違いではないかと考えられる。もちろん他のソースがあるかも知れないので断定は出来ない。

 

しかし、後発品メーカー側が安定供給に問題ないとするならば、今後の政策の加速化が更に進むことになるだろう。

後発品推進の政府に対して、その大きなネックとなっているのが急加速によるジェネリック医薬品の安定供給である。故に、正確な報道がより必要である。

 

このような発言に対して正確な報道が求められることは間違いない。

今後も追って考察していきたい。

間違った記載等ありましたら、教えていただければ幸いです。

「全57,000の薬局」を「かかりつけ薬局に」門前薬局は無くなる?

 

本日、平成27年5月26日(火曜日)17時15分~18時25分に行われた

経済財政諮問会議資料によると、政府が本格的に「かかりつけ薬局」の推進に乗り出していることが改めてわかった。

 

57,000の全薬局を「かかりつけ薬局」に再編

 

日本の全薬局をかかりつけ薬局にすると、会議資料に明文化されている。

今後、調剤薬局の体制が変わることはほとんど確実となった。

(出典:第7回会議資料 平成27年 会議結果- 経済財政諮問会議 - 内閣府)

 

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具体的なプランは年内に発表

 この政策を盛り込むであろう、具体的なプランは「患者のための薬局プラン」とされ、2015年度内に公表予定である。

 門前薬局から、かかりつけ薬局への再編についてのメリット・またデメリットとされるもののや危惧される事は過去に書いた。下リンクより 

門前薬局は調剤報酬の抜本的な減額か

 具体的には、今年度中に発表される「患者のための薬局プラン」で記載されることとなるであろうが、この会議資料の中には、調剤報酬の抜本的見直しの一文が記載された。

 これによって、いわゆる集中率が高い「門前薬局」の調剤報酬の減額は免れないであろう。

 

この政策の裏は、医療費の削減に他ならないと考えられる。

 勿論、情報の一元化管理や処方提案の面において薬剤治療において大きな進歩を遂げることとなるであろうが、後発品のさらなる推進残薬管理の2点において、推進されるかかりつけ薬局の方が分があることは目に見えていることから、このような大規模な痛みを伴う変更に踏み切ったのではないだろうか。

 

では、門前薬局は何をすべきであろうか

 現在、処方箋枚数と特定の医療機関からの処方箋の集中率によって、調剤報酬の減額という制度を課せられている門前薬局であるが、この点数の減額の拡大、もしくは対象拡大へ乗り出すであろうとされている。

 また、現行では集中率が最低で70%(処方箋枚数によっては90%)とされており、この数字がボーダーもしくは、より低い集中率(集中率が50%等)を達成しない場合、減額等の制度改正も危惧される。

 

このような制度の場合、門前薬局はどのような対策を取るべきなのであろうか。

 

具体的な対策は、この会議資料の中に記載されている。

 

1.24時間体制

2.在宅対応

の2点が会議資料に明文化されており、これらの決定は減額の幅によっては門前薬局に必須のものとなってくるであろう。

 

何割かの門前薬局は体力不足を起こすのでは

 地域によって差はあるが、個人で経営している門前薬局は高齢化が始まっているところも多い。またそのような調剤薬局には、若い人が新たに入りにくいとも聞いている。

そのような高齢化した門前薬局では、24時間体制・在宅対応は難しいといえるであろう。

また人数が少ない調剤薬局においても、より負担増は必至である。

 

負担増により、根本的に対策が取れない現状の門前薬局は、調剤報酬の減額による体力不足によってこれから徐々に淘汰されるのではないかと考えられるであろう。

 

薬剤師不足は解消される?

少し飛躍した考えであるが、門前薬局の淘汰が始まった場合、職を失う薬剤師が多く発生するかも知れない。

 溢れ始めた薬剤師により、現状では人不足といわれている薬剤師の需要が収まり、今後は薬剤師の年収の減少、ひいては優秀な人材の確保が今後困難によりなるかもしれないと考えた。

 

今後も経済財政諮問会議を追って行き、今後の医療業界の再編を考察したい。

間違った記載等ありましたら、お知らせいただければ幸いです。

門前薬局に逆風。「かかりつけ薬局」の更なる推進へ

特定の医療機関から処方箋を受け取る率が非常に高く、隣接ないしは近隣にある薬局、いわゆる門前薬局の診療報酬を減らすという方針の検討を行っている事が、2015年5月21日の厚生労働省より明らかとなった。

「門前薬局」はどうなる

 

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現在、

「処方箋がひと月4000枚を超えており、その内特定機関からの集中率70%以上」

もしくは

「処方箋がひと月2500枚を超えており、その内特定機関からの集中率が90%以上」

の場合、調剤基本料が41点から25点に減額される規定があるが、

今後どのように行うかは未だ明かされていないようだ。

 

大方の予想では、処方箋枚数に関わらず、集中率により調剤費が削減されるのではないかといわれている。

 

しかし、何らかの形で「門前薬局」への減額の方針が検討されている。

 

「かかりつけ薬局」のメリットとデメリットとは

かかりつけ薬局へのシフトを行う方針を打ち出した政府であるが、このかかりつけ薬局にはどのようなメリット・デメリットがあるのだろうか。

 

かかりつけ薬局のメリットとは

主に薬剤を受け取る患者のメリットを記載したい。

 

2015年4月に行われた17回日本在宅医学会もりおか大会において、厚生労働書の中井薬剤管理官は、かかりつけ薬局のメリットとして

在宅医療も含めた最適な薬物療法の提供

OTCを含めたセルフメディケーションの推進

総合的な地域包括ケアの推進

を挙げている。

(出典元:厚労省・中井薬剤管理官「かかりつけ薬局しか生き残れない」 医薬分業メリット示すエビデンス構築求める | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline)

 

また一般的に言われるかかりつけ薬局のメリットとしては、

・薬歴の正確な管理

・重複調剤や副作用の防止

残薬の抑制と必要最低限の調剤を可能にする

・包括的なケア

等が挙げられる。

 

これらをまとめると、以下の2点がメリットとして挙げられそうだ。

 

1.包括的なケアにより調剤・説明の質が高まり、薬物治療の質の向上

2.残薬の抑制やOTC、重複調剤により薬剤費は抑制される為、医療費の削減

 

果たして、メリットだけであるのだろうか。

私の現段階での考えを後ほど記載してみたい。

 

かかりつけ薬局のデメリットとは

一方で、デメリットも確実に存在する。

一般的に言われている不便な点では

 

・院内調剤に比べ、手間・金額の負担がある。

・製剤の種類が多くなる為、処方箋にある製剤の在庫が無い場合が予期される

 

本当にそれだけしかデメリットが無いのであろうか。

以下に私の今後の予測を記載する。

 

かかりつけ薬局へのシフトで未来はどうなるんだろう

 

医療費削減にはかかりつけ薬局の推進は間違いないと考えている。

理由は、薬剤費と薬局の絶対数が減ることでの効率化によるものである。

 

また今後、より門前薬局への調剤費を抑制した場合、かかりつけ薬局がますます存在感が高まってくることは間違いない。

 

もちろん、包括的なケアや残薬の管理等のメリットが非常に高いものであるが、このシフトが及ぼす負の影響も少なくないと思うのだ。

今後、調剤薬局はどのようになるかを予測してみたい。

 

門前薬局の統合・または消滅

薬剤師の高い人件費を払い続けなければならない調剤薬局において、このような収益の低下は人材不足を招きかねないだろう。

一方で、かかりつけ薬局とされる大規模な薬局がより高い収益を得る事となる。これにより、門前薬局からかかりつけ薬局への人材流出の可能性が高くなる。

 

現在、薬剤師の転職市場は花盛りであり、WEB広告のアフェリエイトサービスでも広告のクリックから薬剤師の転職まで繋げることに成功すると、その成功フィーは他の成果報酬型アフェリエイトに比べ、圧倒的に高い。人材が不足していることが伺える。

このような転職サービスを見てみた場合、門前薬局の募集が給与が低くなっていき、かかりつけ薬局と言われる薬局の給与が高かった場合、どちらを選ぶであろうか。

 

また、特にデパートの中にある調剤薬局チェーン(イオン薬局など)や、スーパー・ドラッグストアと一体となった調剤薬局チェーン(ココカラファイングループ)などは、門前薬局が減って来た場合、残った門前薬局に集中し、調剤時間も長くなるため、待ち時間に買い物が出来るというメリットがより際立ち、将来的には高い調剤費と効率的な調剤によってより力を得るのではないかと思う。

 

上のような理由から、大資本を持つ調剤薬局チェーンが今後、門前薬局を取り込むのではないかと推測する。

 

本当に、医療の質は高まるの?

究極的に言えば、「かかりつけ薬局」「門前薬局」どちらでも、患者にとってメリットが大きければそれが正解なのだろうというのが私の立場である。

ここでは、あえてかかりつけ薬局への急な推進への疑問を呈したい。

 

今後、薬局の経営という点において、資本力が高い会社はますます力がつき、個人経営の調剤薬局が徐々に落ちて行くということになりかねない。

こうなった場合でも、それが調剤薬局の仕事の質として高い方がより良いのはもちろんのことである。かかりつけ薬局がより質の高い提供姿勢をとれるのだろうか。

 

あえて懸念事項を記載したい。

 

複雑な在庫管理と、その服薬指導

様々な医療機関から処方箋を受ける事によって、先発品・後発品問題や、推進されているアンテッド・メディカル・ニーズ治療薬の登場、また年々増加する新薬により在庫管理はより複雑になることは間違いないであろう。

これはよく言われるデメリットである。

 

しかし、これよりも大きな問題があるのではないか。

 

最も難しい点は、服薬指導にあるのではないかと思う。

門前薬局の場合、種類はおよそ決まっており、服薬指導の幅はおよそ限られていたが、今後さまざまな医療機関から受けることになると、その幅は計り知れない。

これにより、ただでさえ大きい、薬剤師の負担が更に大きくなるのではないか。

対応策として、循環器専門の薬剤師等の専門的な薬剤師の設置もあるが、人材のシフト面で不安が出てくるだろう。

服薬指導の面で幅広く、また深く服薬指導を行う薬剤師が多くなることで、人材疲労の面からも医療の質の高まりに疑問を呈したい。

 

地域性のある包括ケアが可能か

他にも門前薬局の場合、地域周辺の繋がりが大きく(チェーンの薬剤師の方でも地域理解の深い方は多くいらっしゃると思うが)、包括的なケアという面での不安があるのではないかと考えている。

 

ゼンショーは先見の明があったのか

マルヤでの調剤薬局を運営すると言われているゼンショーグループであるが、「かかりつけ薬局」が推進され、薬剤師の配置等で大変になると思うが、今後人材面での運営に期待して、この記事を締めくくりたい。

 

「かかりつけ薬局」のデメリットも記載したが、これにより調剤の質がより高まるのであればなんら問題はない。むしろ大歓迎である立場だ。今後も動向を追って行きたい。

何か間違った記載や、思い違いをしている点等がありましたらご指摘いただければ幸いです。

GSK(グラクソ)の新MR評価体系は成功するか

GSKの新MR評価体制は成功するのか

 

逆張り」戦略で攻めるグラクソ・スミスクライン

今年度から新たな評価体系となったグラクソであるが、この新評価体制はどのような効果をもたらすのだろうか。現場では、混乱が広がっているように見える。

 

ミクスonlineによると、今年度より売上高やシェアでMRの評価を行う制度を廃止して、新たな制度での評価体系を用いて営業を行うとのことである。

 

私は、この制度が大きく日本におけるMR活動、ひいては薬物治療における情報といった面で大きく進歩するのではないかと思う。

しかし、この評価体系はどのように測定するかが非常に難しいものとなっているのも事実であろう。

 

なぜこのような評価体系へと変化したのか考察する

このような評価体系への変化は恐らく、様々な訴訟、特にGSKと中国での罰金が裏にあると考えている。

罰金530億円の贈賄事件等の訴訟によって、大きく利益の低下を招いたことから、無理に売り上げを伸ばすような従来の評価体系からクリーンでフェアな評価体系での管理を行うことによって、このようなリスクを避け、利益を上げるという方向へのシフトを行うといった意思表明がこの評価体系の変化の発表につながったことと考えられる。

先日のノバルティス事件も記憶に新しい。

 

上記の訴訟は中国の外資企業への制裁の面もあったにせよ、下された530億円の罰金はあまりにも大きい。もちろん違反であり肩を持つ訳ではないがかわいそうだ。

 

また、グラクソは講演会等の謝礼金の廃止や臨床データの開示も発表しており、クリーンな活動への変化を公に発表している。

 

訴訟リスクを避け、クリーンに売り上げを上げる方法の一つとして今回の新評価体制へと変化させたと私は考察している。

 

具体的な評価体系とは「売り上げから活動量と質へ」

従来のMRの評価体系はやはり売り上げ・シェアであることは明白である。MRといっても営業であるということは今でももちろん言われていることである。

今回のGSKの変化はその流れに大きな一石を投じた戦略になる。

 

フィリップ・フォシェ代表取締役社長によると、大きく分けて評価項目は3つであるようだ。

1.活動量

2.専門知識

3.Dr等による顧客満足

 

以上3点を重視する評価体系はどのような影響を与えるのであろうか。考察してみたい。

Drの薬剤知識の入手先は専門紙やDr間での情報交換、M3等のネットサービスなど、MRからの情報提供のみではないが、MRからの情報によって処方を変えるといったケースはまだまだ一般的であるとされている。

 

MR活動における新評価体系はどのような変化があるか考察してみたい。

 

1点目の活動量に関しては、製薬会社から見てやはり活動量=1人当たりの生産性であることから、どの製薬企業においても重視される項目であろう。

しかし、この活動量の測定が非常に難しいことも事実であるとされる。

現在、MRは1日あたり何人のDrへ情報を提供出来たかを自己申告する方法が主流とされている。つまり、自己申請での評価になる。

当たり前のことであるが、過少申告はこの評価体系であるとほとんど無いと言えるであろう。正確な評価には、GPSと会話の録音が必須であるが、そのことが公になった場合、録音されているということを知りながら会おうというDrはどのくらいいるだろう。

よって活動量の評価は、業務の主を占める活動であるが正確に測定することは難しい評価である。

 

また、2点目の専門知識であるが、1点目の活動量とは別に正確に測定することは容易い。

知識テストを行えば一目瞭然である。

しかし、そのような知識面が重視されすぎると主である活動に影響を及ぼす可能性が大きい。仕事をサボって、勉強するようになる可能性がある(これも仕事であるからサボリではないが)。

知識は必須のものであるが、この面ばかりが重視されると活動が虚偽申告される恐れもある。また、学習時間は業務に含まれるのか等の問題も出てくる。

専門知識の評価は評価は簡単であるが、売り上げと直接には関係してこないとも言えるであろう。

 

3点目の評価体系である、顧客満足度であるが、この評価項目は非常に素晴らしい評価項目である。

公益財団法人MR認定センター(旧財団法人医薬情報担当者教育センター)によるとMRとは社会的使命を持った職業であると定義されているが、この評価項目の顧客満足度がその社会的使命を果たせているかを最も表しているであろう。

しかし、この評価項目は最も測定が難しく、また売り上げにつながるのか疑問である。

一般的な顧客満足度というと自社製品が使用されてその顧客が満足するといった意味であろうが、医薬品という面では製品の顧客は正確には使用患者であるのではないかと思う。その患者が満足したかどうかは測れないだろう。

上記記事では、測るのは医師の満足度であるとされている。

しかし、この医師の満足度であれば、他社製品の紹介(自社製品を宣伝しすぎず、他社製品も紹介する)を行うことによってある程度は容易に満足度を上げることができるのではないかと思うのだ。

なぜなら他社MRは自社製品のみの売り上げを見られ、自社製品の宣伝を行うのに対して、新体制のグラクソMRは売り上げではなく満足度を見られる為、MRとして他社製品を含むフェアな情報提供が医師にとっては効果的に見える。

つまり、他社製品を勧めることによって信頼を得ることが自分の評価にもつながる評価体系なのではないかと思う。

このような行動をとった場合、他社製品の売り上げは上がり、自社製品の売り上げは下がるが、自分の評価は上がるといったどこから給料を貰っているのかわからないようなケースがあるのではないかと考えられる。

 

以上の3点は一度聞いただけであれば、クリーンで好感が持て非常に分かりやすいが、現場での測定となると非常に難しい項目もあり、また自社利益に反する行動も生まれるのではないかと考えられる。

 

 また他にもデジタルツールなどの活用も挙げられており、何を指標として業務を行うかが見えてこないのも事実である。

 

グラクソは採用基準が変わるのではないか

営業の側面が少なくなった今回の新評価体系であるが、売り上げでなく貢献度を見ることから業務内容・役割は大きく変わると予想される。

従来の評価である売り上げでは、営業スキル等が重視された採用であったと考えられるが今後は活動量に加え、サポートという側面が大きくなりツールの活用・知識量・学習姿勢等の項目が今後重要視されるのではないかと思う。

いままでの採用基準は推測にすぎないが、このような人材によって日本の医療環境は少なからず良い方向に変化していくのではないかと期待している。

 

クリーンな新評価体制に期待する

新たな評価項目は現場では混乱を招いているとの話は聞くが、売り上げでなく、質・顧客満足度を見た今後の評価体系によって、グラクソのMRは活動の方法が変わってくるのではないかと思う。

どのような結果になるか分からないが、クリーンな営業を目指す新たな戦略として顧客からの支持を得られるかが今後の業績に関わってくるとの判断であろう。

評価体系をも変えたサポート姿勢への注力が売り上げに繋がるのであれば、非常に素晴らしいことであると思う。英断をした(イギリス企業だからかな)グラクソの今後の業績に注目・期待をしている。

ギリアド「ソバルディ」の薬価収載!この価格は高いのか安いのか

ソバルディの薬価が決まった。

1日薬価「6万1799.30円」

期待のC型肝炎治療剤ソバルディの薬価が決まった。

 

特徴・期待については下記事をご覧いただければ幸いです。

 

 

新規に薬価収載された2015年5月現在では、ソバルディ錠400mgの薬価は1日薬価で6万1799.30円。

中央社会保険医療協議会では13日に薬価収載を承認したとのこと。

この価格は高いのか、安いのか

ソバルディの薬剤費は12週で考えると約520万になる。

はたして、この数字は高いのか安いのか

 

海外との比較を見ると、現在その薬価から医療費高騰の非常に問題になっているアメリカに比べると約50%である。また、最低価格のフランスと比べると約90%となっており、他国に比べては安価な価格がつけられたといって良いだろう。しかし、社会保障制度・保険制度の違いがあるので一概には安い=医療費が比較的抑えられるとは言えないであろう。

また、ソバルディは国内では初の作用機序薬であり画期性加算がつけられた。

理由は高い有効性及び安全性とインターフェロン治療での初期入院が必須ではない点等である。

 

メーカーピーク時予測としては、投与患者が1.9万人で、予測販売金額が987億円とのことである。(発売2年目と想定)

またソバルディのポテンシャルでは市場拡大再算定は確実であろうことからより売り上げは読めない。

患者負担はどの程度になるのか。

以前、ソバルディの想定価格とその患者負担を計算した。

 

ここで想定した価格は12週薬価で1000万と700万であったが、大幅に下回る520万となった。この価格でももちろん高額医療費負担は適応の範囲内であるので、単純に薬剤費に関して国内の医療費としては大きく上がることは間違いないといえる。 

 

日本薬剤師会からの指摘「ピーク予測を上回るのでは」

阿部好弘常務理事は、1.9万人を上回ると指摘している。

製剤の有益性から潜在患者への投与が推測され、そのことよりギリアド予測値よりも患者数が増えるとの指摘である。

実際にそのような事になれば(私も1.9万人よりも増えると考えているが)更に薬剤費が非常に大きくなるとの指摘があり、これからどのようになるのかが楽しみでもあり、不安でもある製剤である。

 

しかし、対象患者にとっては非常にメリットのある製剤であることは間違いないであろう。

 

<ソバルディについての他記事>こちらも是非読んで頂ければ幸いです 

medical-news.hateblo.jp

 

C型肝炎新薬「ソバルディ」の患者さんの負担額は?支払い金額を計算してみた

薬価がネックとなるか「ソバルディ」

「ソバルディ」の患者さん負担額について試算する。

 

前回、ソバルディ上市でのC型肝炎治療への貢献の期待を書いた

海外での評価等を記載したので是非、一読いただきたい。

 

ついに出るか大型新薬・C型肝炎治療薬「ソバルディ」 - 医療ニュースハック 

 

海外でも言われていることであるが、アメリカでは1日薬価が約10万円であり、非常に高価であることがネックとされているという(保険会社にとって非常に苦しいようだ)。果たして、日本での発売薬価はいくらになるのであろうか。

ここでは患者さん70歳未満、12週治療で100万円と70万の薬価の2ケースであると仮定して、患者負担を計算してみる。 

「ソバルディ」の患者負担、支払いを計算してみた。

 

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高価な製剤として知られるソバルディであるが、日本での薬価は未定である。

アメリカでは12週で約1000万とも言われる薬価であるが、

ケース1では12週で1000万円の薬価

ケース2では12週で700万円の薬価

としてそれぞれの使用患者の支払金額を計算してみる。どちらも70歳未満の場合の負担額を試算している。

実はソバルディを使用する日本の患者にとって薬価がいくらかであるかは、それほど気にかけなくてもよいものである。理由は後述する。

 

ケース1:ソバルディの薬価が12週で1000万円

年収約1160万以上 :約28万円の支払い額

年収約770〜1160万:約20万の支払い額

年収約370〜770万:約11万円の支払い額

年収〜370万:57,600円の支払い額

住民税非課税者:35,400円の支払い額

 

単純計算であり正確ではないが、およそこのような支払額になる。

計算方法は後述する。

 

ケース2:ソバルディの薬価が12週で700万円

年収約1160万以上 :約27万円の支払い額

年収約770〜1160万:約19万の支払い額

年収約370〜770万:約10万円の支払い額

年収〜370万:57,600円の支払い額

住民税非課税者:35,400円の支払い額

 

こちらも上下はあるがおよそこのような額になるであろう。

ケース1と比較すると薬価が300万円違ったとしても、年収370万円以上の患者では1〜2万円程しか負担額は変わらない。

また年収370万円以下と住民税非課税のケースであれば、薬価が違ってもどちらも同じ支払い額で良い。

次に計算方法を記載する。

 

ソバルディは高額医療費制度を利用できる

薬価が高くなるであろうソバルディであるが、現状から推測するに高額医療費制度を利用出来る製剤である。

高額医療費制度とは、高額になった医療費を公的に負担する(一度支払った後に申請を行い、支払った医療費を払い戻す事が出来る)制度である。

また、この適応条件は年収によって決められているものであり、月間の医療費の総支払い額が最低で35,400円以上であれば適応することが出来る制度である。

 

試算の計算方法は厚生労働省HPより

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と今年の1月より定められているものを使用して作成した。

 

また、今回の計算に当たっては医療費負担となる受診料・調剤費等は計算に入れていないので正確な数字ではなく、また反対に世帯合算・多数回該当等の負担をより減らす制度も今回は考慮していない。

また各地域によって助成制度もある為、より負担額を低減させられる可能性もある。(東京都HP

上記した数字が全てではないが、およその金額を掴んでいただければ幸いである。

 

 

ソバルディの患者負担は薬価に比べて非常に安い

支払額が最大でおよそ30万円と、患者にとってみては高く感じるかもしれないが、実際の薬価と比べると非常に負担額は低減されることは確実である。

また、9割の治療効果が期待出来るソバルディはそれまでの製剤での治療費を考えると安く済む期待が持てる製剤であると言えるであろう。

 

高額医療費負担については

こちらのPDFが非常にわかりやすい。

70歳以上のケースはそちらをご覧頂きたい。

 

この記事について、私の試算であり間違っている点があるかも知れないが、指摘やご意見を頂けると幸いである。

 

<ソバルディについての他記事>