MERS感染、普通の日本人が感染予防にやるべき事とは
2015年5月以降に韓国を中心として感染が広がっている中東呼吸器症候群いわゆるMERSコロナウイルスが日本にも上陸、感染が広がることが懸念されている。
WHOは緊急委員会を立ち上げ専門家を6月16日に招集する(出典:NHK二ュース)など、今後の感染対策に乗り出しているMERSだが、日本へ上陸するにあたって、どのような対策を個人が取るべきなのかをまとめてみたい。
確実に効果のある対策にするため厚生労働省の発表に準じて記載したい。また、具体的な内容については調べた部分もあるので都度、出典を記す。
MERSコロナウイルスとは。症状と特徴
まず、簡単にMERSについての特徴を記載したい。
- 主な症状は発熱・せき・息切れ、重症化すると肺炎など。また下痢などの消化器症状も。
- 無症状や軽症例もあるが、糖尿病・高齢者など基礎疾患のある場合、重症化しやすい
- 症状による死亡率は約40%(WHOに報告された例から)
- 感染経路は咳やくしゃみなどの飛沫感染・皮膚やドアノブ等の接触感染が主
- ヒトからヒトへの感染はありうる(インフルエンザのように持続的に感染はしないとされている)
出典:厚生労働省発表より
個人が出来る対策について
感染が疑われる場合
渡航歴や周辺の感染状況により、感染が疑われる場合、まず、かかりつけ医に行くことは避ける。このような感染症の対策の大前提として屋外に出ないことが基本的に推奨されている。感染が疑われる場合、最寄りの保健所に直接行かず、まずは連絡し、その後の処置の指示を待つことがその後の感染予防につながる。
日本人が出来る対策①:感染対象地に渡航しない
まず一般の人に出来る対策としては、まずMERS感染の対象地域に行かないことがある。MERSの感染情報としては国立感染症研究所の発表が詳しい。6/16日現在韓国を中心とする25カ国が対象とされている。
韓国を中心とした中東・その他地域の渡航は慎重に検討する必要がある。
日本人が出来る対策②:自分自身への感染を予防する
国立感染症研究所感染症疫学センターおよび国立国際医療研究センター病院国際感染症センターの発表から、自分自身のMERSへの感染対策をまとめる。この発表では院内感染対策とされているが、一般のサラリーマン、主婦の方々でも行える点を抜粋した。
- 人ごみは避け、咳・くしゃみをしている人から離れる
- 屋内の場合、換気を行い、人が高頻度に接触する箇所には消毒用アルコール等を用いて清潔な状態にする。
- マスク・手袋・眼の防護具(フェイスシールドやゴーグル)を用いて粘膜からの感染を防ぐ
- 渡航歴などから感染が疑われる人との高濃度の接触を避ける
等がある。
現実的にはサージカルマスク
現実的に実施可能な対策としては、やはりマスクがあるだろう。医療従事者にはN95マスクの着用が推奨されている。このN95マスクは非常に感染予防には効果的であるが、1枚当たり安い物でも200円前後と毎日の予防には高い。
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国立国際医療研究センター国際感染症センター長の大曲貴夫氏によると、MERS対策に関してはサージカルマスクで十分であるとの事であるので、現実的な対策としてはマスク着用と人ごみを避けること、また消毒用アルコール、キッチンハイターなどでの滅菌が重要であるだろう。
サージカルマスクであれば1枚大体10円以下でも購入可能であり、毎日の感染予防としてはそれほど負担にならない。
Amazonで調べてみると、医療現場用のサージカルマスクでも10円以下で購入することが出来るようである。この様な製品を使っての感染予防も対策としては非常に重要であろう。
以上、感染対策について、各機関の発表を基に一般人でも行える対策をまとめた。
2015年6月16日現在、岸田外相「MERS 日本人の感染なし」 NHKニュースによると日本人の感染者はいないとされているが、物理的距離が非常に近い韓国での感染が日本へも広がることは容易に予測できる。今回の記事が少しでも皆様のMERSの感染予防につながれば幸いである。また間違った記載等ありましたらお教えいただければ幸いです。